熱・仕事等価の実験

新しい展示物が増えてて、物理ネタが多そうな新館地下3階に行く。
物理法則を発見した、あるいは物理定数を測定した、色々な実験が展示してあった。
で、一番二人で盛り上がったのが、熱力学の教科書にも出ている、位置エネルギーを熱に変える実験。
ハンドルを回すと重りが持ち上げられ、スイッチを押すと重りが落下して、その勢いで水中のプロペラを回して水をかき混ぜる仕掛け。
一生懸命ハンドルを回す子供A。しかし、子供の力でも重りが持ち上がるようにギア比を設定してあるので、一番上まで上げるにはハンドルをかなりの回数回さなければいけない。それを黙って見つめる子供B。
ようやく重りが一番上まで上がり、スイッチを押す子供A。重りの落下と共に水中のプロペラが回る。
そして温度計の数値が。。。
キヨ「これで水がかき混ぜられて温度が上がって。。。る? 0.01度しか上がってないぞ!!」
R.N.「微小やな〜」
子供B「ビショウって何?」
ゴメンよ子供B。その声R.N.氏に届いてなくて話続いちゃったから、流しちゃった。すごく小さいって事だよ。
子供Bの視線を意識しながら各パラメータをチェックするキヨキヨ。大量の子供がうるさいのは嫌いだけど、子供に注目されるのは大好き*1でつ。
子供B「このお兄ちゃん達詳しそう。」
子供A「行くぞ!」
あ、行っちゃった。
実験装置に貼られた数値によると、50kgの重りが2個*2で、重りが持ち上げられる高さが1mで、水の量が10kgだそうな。
その数値を元に計算。

  • 1m上げられた100kgの重りの位置エネルギー(メンドイので重力加速度9.8は10にする)
    • E = mgh = 100 \{ \mathrm{kg} \} \times 10 \{ \mathrm{m} / \mathrm{s}^2 \} \times 1 \{ \mathrm{m} \} = 1000 \{ \mathrm{J} \}
  • このエネルギーが全て熱に変わるとしたら(メンドイので熱仕事等量4.2は4)
    • Q = \frac{ 1000 \{ \mathrm{J} \} }{ 4 \{ \mathrm{J} / \mathrm{cal} \} } = 250 \{ \mathrm{cal} \}
  • 250calで水10kgの温度上昇(1gの水を1度上げるのに必要な熱が1cal)
    •  \Delta T = \frac{ 250 \{ \mathrm{cal} \} }{ 10000 \{ \mathrm{g} \} } = 0.025 \{ \mathrm{K} \}

確かに小数第2位しか変化しないのは正しいらしい。
でもその温度計、小数第2位までしか表示してないんだから、実験的に信頼するのは小数第1位までだよね。。。
誤差の範囲でしか動かないセットアップってどうなの? 温度の変化見えてないんだけど。
とりあえず温度計をもう一桁表示させるか、水を1kgにしてください。←重りを10倍にするのは上げるのが大変になるから却下。

*1:スキーの時の帽子はネコ耳だったり

*2:今考えてみたら、あの書き方は2個で50kgかも